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令和8年度 施政方針

ページID:0024446 更新日:2026年3月12日更新 印刷ページ表示

令和8年度 施政方針

 令和8年度の町政運営に臨む基本姿勢について、所信の一端を申し述べます。

 本町はいま、かつて経験したことのない規模と速度で環境が変化する、大きな転換局面にあります。
 とりわけ、TSMCの進出とそれに伴う産業集積の進展、さらには阿蘇くまもと空港アクセス鉄道計画の具体化は、本町の都市構造と経済構造の双方に影響を及ぼす歴史的転換点となっています。
 企業立地や雇用機会の拡大、交流人口の増加など、地域経済にとって大きな好機である一方、交通渋滞や生活環境への影響、地価上昇に伴う住宅取得負担の増加、子育て世代の町外流出など、生活基盤にかかる負荷も顕在化しつつあります。あわせて、急速な産業集積に伴い、企業の人材確保や地域内雇用のミスマッチといった構造的課題も生じています。

 令和3年の就任以来、こうした将来変化を見据え、産業基盤、都市拠点、子育て環境、防災力など、まちの土台となる基盤整備を計画的に進めてきました。
 そして近年、工業団地整備、肥後大津駅周辺整備、子育て支援拠点施設整備、幹線道路拡張、防災基盤強化など、就任以来準備を重ねてきた取組が実装段階へ移行しており、新駅設置と周辺開発についても将来を見据えた検討を開始しています。
 事業の進捗段階はそれぞれ異なりますが、既に供用を開始したもの、事業化が進むもの、具体化検討を深めているものが並行して進んでいます。

 一方で、個別事業の積み上げだけでは、交通・土地利用・居住のバランスを町全体として最適化することはできません。
 そのため、都市構造全体の方向性を先に整理し、全体の整合を図りながら進める必要があるとの認識のもと、都市構造の再設計を進めてきました。
 本年4月を始期とする都市計画マスタープランについては、急速な環境変化に対応するため、計画期間を大幅に前倒しして改定を行いました。あわせて立地適正化計画を策定し、都市機能配置、居住誘導、交通結節の基本的方向性を明確にしています。
 これに先立ち、肥後大津駅周辺まちづくり基本計画の策定を完了しており、現在はその内容を都市計画マスタープランと整合させながら、交通結節機能の強化や阿蘇くまもと空港アクセス鉄道中間駅を見据えたまちづくりの検討、工業団地整備など、都市構造設計の具体化を進めています。

 こうした都市構造設計とあわせ、本町の将来像と政策体系を総合的に示す最上位計画として、「第7次大津町振興総合計画」を策定しました。
 本計画は、本町が目指す将来ビジョン「今も未来もみんなが幸せであり続けられるまち 大津」の実現に向け、都市基盤、産業振興、子育て・教育、福祉、防災、行政運営など、町政運営の各分野における施策の方向性と優先順位を体系的に整理した基本指針です。
 急速な環境変化と発展局面にある本町においては、個別施策を単独で展開するのではなく、分野横断的に連動させながら、生活環境の維持と地域成長を同時に実現していく政策運営が不可欠です。

 令和8年度は、第7次大津町振興総合計画の初年度にあたります。
 これまで積み上げてきた基盤整備と都市構造設計を、本計画の枠組みのもとで体系的に位置づけ、限られた資源の中で優先順位を明確にしながら、着実に実行へ移していきます。
 その実行を支えるものが、本年度当初予算です。予算総額は一般会計で199億9,628万円を計上しました。基盤整備の着実な推進と、子育て・福祉・防災といった生活施策の充実を両立させる実行予算として編成しています。発展の機会を着実に生かしながら未来への投資を進めるとともに、将来負担と持続可能性を見据えた編成としています。

 さらに、令和8年度は、大津町が町村合併70周年を迎えるとともに、熊本地震から10年を迎える、本町にとって極めて重要な節目の年であり、本町の歩みを未来へ接続する年でもあります。
 記念式典をはじめとする各種記念事業を通じ、これまでの歩みを振り返り、感謝の思いを共有するとともに、絆を深めながら、その成果と経験を未来へ確実につないでいきます。
 熊本地震からの復旧については、岩戸渓谷の遊歩道の復旧や真木簡易水道の公共水道への移管などの復旧事業が一区切りを迎えます。これらの成果を地域活性と安心の確保につなげるとともに、防災・減災の取組を改めて見つめ直し、次世代へ教訓を継承していきます。

 町政運営にあたっては、民間の知恵と活力の活用、先進技術(ICT)と民間手法の導入、制度と仕組み化の徹底、強力なトップセールスという4つの基本姿勢を堅持しつつ、選択と集中による行政運営を徹底していきます。
 このような認識のもと、令和8年度は、都市整備・産業振興に加え、子育て・教育、福祉、防災、行政運営改革までを相互に連動させ、町民生活の安心と将来への投資を両立させる施策を展開していきます。
 それでは、就任以来掲げている6つの方針について申し述べます。

命を守る徹底した防災・防犯対策

 町政運営の基本は、町民の命と財産、そして日々の暮らしの安全を守ることにあります。
 急速な発展局面にある本町においては、人口集積や都市機能の高度化に伴い、災害リスクや安全対策の重要性も相対的に高まっており、防災・防犯体制の強化は、発展を持続可能なものとしていくための基盤であると認識しています。
 令和8年度は、熊本地震から10年の節目として、経験と教訓を踏まえ、防災・減災をさらに強化します。道路・河川・排水施設などの計画的な整備により被害の未然防止と軽減を図るとともに、総合体育館の空調整備が完了することから、暑熱・寒冷期でも安心できる避難環境と、実災害で機能する運営体制を整えます。あわせて、関係機関との連携、情報伝達、地域防災訓練を通じて地域防災力を高め、消防団についても活動支援と負担軽減を両立させながら持続可能な体制を確保します。
 防犯面では、防犯カメラの計画的整備に加え、地域・関係団体と連携した見守りや啓発を強化し、犯罪の起きにくい環境づくりを進めます。さらに、本定例会に提案しております犯罪被害者支援条例により、被害者を包括的に支える取組を進め、安全・安心の社会的基盤を充実していきます。

子育て支援・教育環境日本一のまちづくり

 将来にわたり活力ある町を維持していくためには、子育て支援と教育環境の充実を、発展局面と一体で進めていくことが不可欠です。子育て環境の充実は、単なる福祉施策ではなく、定住構造の安定と地域活力を支える基盤政策であると位置づけています。
 現在、昭和園敷地内において、町立認定こども園と子育て支援拠点施設の整備を進めており、相談・交流・情報提供機能を集約した拠点として、令和10年の開園を目指しています。令和8年度は、工事着手に向けた具体的工程へ移行するための予算を計上し、事業を確実に次の段階へ進めます。
 あわせて、妊娠期から子育て期まで切れ目なく支える体制を強化するとともに、保育の受入体制確保や保育士確保支援など、質と量の双方から保育環境の充実を図ります。
 教育分野では、学校施設の計画的な改修と設備更新を進め、令和8年度は大津中学校・大津北中学校体育館への空調整備を実施し、教育環境の向上と避難所機能の強化を図ります。さらに、大津南小学校の建替えについても、令和12年度供用開始に向け着実に事業を推進していきます。
 このほか、ICT環境の充実、個別最適な学び、不登校支援、多様な背景を持つ児童生徒への支援、地域と学校の連携強化、部活動の地域展開など、子どもたちの学びと成長を支える環境づくりを総合的に進めていきます。
 また、国補助金を活用した給食費の無償化に取り組み、保護者の経済的負担軽減を図りながら、子育て世帯への包括的支援を強化していきます。

人生100年時代を見据えた福祉

 人口構造の変化と地域の多様化が進む中、福祉施策は発展を持続可能な地域社会へとつなげる生活基盤です。誰もが住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる体制を整えていきます。
 とりわけ、日常生活を支える移動手段の確保は重要です。乗合タクシーについては、令和8年度から運行エリアを全町へ拡大し、利便性と効率性を高めながら、免許返納後も安心して暮らせる環境を整え、移動弱者を生まない地域づくりを進めます。
 また、第4期地域福祉計画に基づき、地域で支え合う仕組みを基盤に、予防から生活支援までを一体的に支える体制を構築していきます。
 まず、健診受診率の向上や生活習慣病予防、運動機会の充実を通じて健康寿命の延伸を図り、データに基づく予防施策を推進します。さらに、高齢者施策では、通いの場づくりや社会参加支援、介護予防を進めるとともに、地域包括支援センターを中心に医療・介護・福祉の連携を深め、地域包括ケアの充実を図ります。あわせて、「ふくしの相談窓口」を起点に、生活困窮、子育て、介護、障がいなど複合的な課題に対し、関係部局と支援機関が一体となって対応し、相談から支援までを切れ目なくつなぐ体制を継続していきます。
 外国籍住民や転入者の増加も踏まえ、必要な情報と支援が確実に届く体制を整え、多様な住民が共に安心して暮らせる地域づくりを進めます。

活気とにぎわいを生む仕組みづくり

 本町が迎えている発展の機会を、人口増加や来訪者増にとどめることなく、地域全体の経済活力へ持続的につなげるため、拠点整備、交通基盤の強化、交流促進を一体的に進め、人の流れと活動を生み出す仕組みを構築していきます。
 肥後大津駅周辺については、バス転回広場の供用開始、通勤バス運行などにより、交通結節機能の強化を図ってきました。また、令和7年度に策定したまちづくり基本計画に基づき、本町の「まちの顔」として都市拠点形成を進めながら、駅前広場や自由通路の整備、宿泊・商業・飲食機能の誘導により、交流機能と生活利便性の向上を図ります。
 令和8年度は、サウンディングや具体的条件の整理を行いながら、公有地活用や沿道の賑わい創出に向けたガイドライン整備を含め、民間活力の導入と最大化を図り、駅周辺整備の具体化を進めます。
 また、阿蘇くまもと空港アクセス鉄道の詳細ルート案を踏まえ、中間駅設置と周辺まちづくりについて、都市計画マスタープラン等との整合を図りつつ、関係機関と協議・検討を進めます。
 TSMC進出以降の課題である渋滞対策についても、町道三吉原北出口線の4車線化をはじめ、国・県と連携しながら、発展の効果を生活環境の向上へ結びつける視点で着実に前進させます。
 にぎわいを町全体へ波及させるため、観光振興と情報発信を強化し、宿泊施設や飲食店への誘客と滞在促進を図ります。あわせて、観光施策を安定的に推進する財源確保策として、宿泊税の制度化に向けた検討を進めます。
 さらに、総合体育館空調整備の完了を契機に、利用環境の向上を図り、スポーツ大会や合宿等の活用を促進するとともに、スポーツを通じた交流とにぎわいの創出を後押ししていきます。

町内産業支援と活性化

 TSMC進出を契機に関連企業の立地や設備投資が広がり、本町は産業面において大きな発展の機会を迎えています。この流れを地域経済全体の成長と雇用拡大へ確実につなげるとともに、急速な産業集積が地域社会や生活環境へ与える影響にも配慮しながら、調和ある持続可能な産業構造の形成を図っていきます。
 関連企業の受入環境整備を進めるとともに、町北部で整備を進めている新たな工業団地についても、令和9年度の分譲開始を目標に、造成や周辺道路整備を着実に進めます。計画的な受け皿整備により、企業立地の無秩序な拡散を防ぎ、土地利用や交通環境との整合を図りながら、持続的な雇用創出と地域経済成長を支えていきます。
 本年1月には、本田技研工業株式会社熊本製作所が操業50周年という節目を迎えられました。本町の産業基盤は、これまで地域経済と雇用を支えてこられた既存企業の長年のご尽力によって築かれてきたものであり、企業の皆様には深く敬意と感謝を表しているところです。今後も新規立地企業への対応とあわせて、既存企業の事業継続と成長支援に取り組み、特定分野への過度な依存を避けながら、産業構造の安定性と多様性の確保を図ります。
 農業分野では、担い手の確保と経営の安定化を図るとともに、今後新たに片俣圃場整備や県と連携した農業団地整備など、生産基盤の強化を着実に進めていきます。あわせて、スマート農業の導入支援を継続し、生産性向上と効率化を後押しします。こうした取組をはじめとする農業政策を総合的に推進することで、都市化が進む局面においても農地保全と営農環境の維持に努め、持続可能な農業の確立を図ります。
 商業分野では、地域事業者の経営支援や販売機会の拡大、にぎわい創出施策との連動により地域内消費の活性化を図ります。あわせて、創業支援や経営支援の充実、人手不足対策を進め、町内産業の持続的発展と活力創出につなげていきます。

町民に、より信頼され、愛される役場の実現

 町政運営の基盤は町民の皆様との信頼関係にあります。急速な発展局面にある今、行政運営の透明性と説明責任、そして協働によるまちづくりの重要性は一層高まっています。対話を重ねながら町政を前に進めるため、毎年実施している「まちづくり町民懇談会」を引き続き開催し、町民の皆様の声を直接伺い、施策へ着実に反映していきます。
 また、行政サービスについては、利便性の向上と業務の効率化を両立させるため、デジタル技術の活用を進めます。「書かない窓口」の推進に取り組むとともに、AI等のデジタル技術を活用した業務の効率化と品質向上を進め、そこで生み出された時間を、より質の高い政策立案や課題解決の検討に充てる体制づくりにつなげていきます。
 あわせて、職員の人材育成と組織力の強化にも継続して取り組み、変化の速度に負けない行政運営を支える土台を固めていきます。
 持続可能な行財政運営の観点からは、事業の選択と集中を徹底するとともに、自主財源の確保にも努めます。その一環として、ふるさと納税についても引き続き推進し、地域資源の魅力発信とあわせて財源確保につなげます。
 さらに、地域コミュニティの維持に向け、地域役員等のなり手不足という課題に対応するため、負担軽減につながる見直しを進めていきます。その一環として、令和8年度から文書配布を月2回から月1回へ見直すとともに、「広報おおづ」と「生涯学習情報誌」を合冊し、業務の効率化を図ります。あわせて、情報発信の在り方を整理し、必要な情報がより分かりやすく、確実に届く仕組みを構築していきます。
 加えて、外国人住民の増加も踏まえ、生活支援や情報提供の充実、人権尊重の取組を推進し、多様な背景を持つ方々が互いに尊重し合い、安心して暮らせる、町民みんなにやさしいまちづくりを進めていきます。

 以上、令和8年度の町政運営にあたり、基本的な考え方と今後のまちづくりに対する所信の一端を申し述べさせていただきました。
 今後も職員と一丸となり、これまで本町が大切に積み重ねてきた人権尊重の取組と理念のもと、すべての人の尊厳が守られ、多様な人々が共に支え合い、安心して暮らし続けられる地域社会の形成を図っていきます。
 あわせて、第7次大津町振興総合計画に掲げる将来ビジョン「今も未来もみんなが幸せであり続けられるまち 大津」の実現に向け、各施策を着実に推進し、発展の恩恵と負担を町全体で調和させながら、将来世代にも責任ある選択を行っていきます。
 町民の皆様の、より一層のご理解とご協力をお願い申し上げ、所信の表明とします。

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