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70年以上、竹刀を握り続けてきた大村さん。大津町剣道連盟を組織し約40年、人生のおよそ半分を後進の育成に尽力してきた。
「剣道は自己形成の道」。84歳の今も現役で稽古に励む、その情熱と歩みにクローズアップした。
大村さんが初めて剣を握ったのは昭和28年。当時中学1年生だった。70年、下手の横好きだったからこそ、負けたくない一心で続けてこられたのだと振り返る。指導者としては40年。「剣道は自己形成の場」であると、目先の勝敗にとらわれず先を見据えて基本を磨く大切さを説いてきた。昭和50年に町の武道館が建設された際に指導を任され、昭和52年には大津町剣道連盟を組織。剣道の普及に努め、これまでに700名近い門下生を送り出してきた。後継者が育っていく姿を見るのが何よりの喜びだ。
70年も剣道を続け、 「2025年度全日本剣道連盟剣道有功賞」を受賞するという快挙を成し遂げたのは大村さんのたゆまぬ努力があってこそ。しかし取材中に「受賞は先輩たちのご指導のおかげなんだ」 「剣道を長年続けてこられたのは仲間のおかげだ」と、大村さんは何度も感謝の言葉を口にしていた。受賞の際は100人近い人たちから祝福され、手作りのアルバムやDVDが送られた。大村さんの積み重ねてきた信頼の厚さや感謝を忘れない謙虚な人柄を物語っている。「元気なうちは剣道を通して町に恩返しをしたい」84歳にしてなお、凛とした姿で竹刀を振る大村さん。
その歩みは一生をかけて自分を磨き続ける武道の精神を私たちに教えてくれる。

▲剣道に出会い、稽古に打ち込んでいた中学2年生の大村さん
▲長年の活動が評価された剣道有功賞の賞状。「これを励みにして、これからも頑張りたい」と意欲を語る。