健康な歯をいつまでも
6月4日から10日は「歯と口の健康習慣」です。
歯・口の健康は健康づくりの基本であり、生涯にわたって健康で、生活の質の向上を図るためにも重要な役割を果たしています。いつまでも自分の歯でおいしく食べることができ、QOL(生活の質:満足度や幸福感)の高い生活を過ごせるように、熊本県では、80歳になっても自分の歯を20本以上保つ「8020運動」を進めています。
むし歯について
むし歯は、ほとんどの人が経験する疾患で、小学1年生では約3%であったのが、年々増えており、中学1年生では30%、高校3年生では47%と約半数の子どもがむし歯になっています。(熊本県「令和3年度歯科保健状況調査)」

熊本県は、全国でもむし歯が多い県の一つです。「令和元年度全国乳幼児歯科健診結果」が令和3年9月に公表され、熊本県の幼児むし歯有病状況は1歳6か月児のむし歯有病率及び一人平均むし歯本数に関して、熊本県が全国でワースト1位となり大変憂慮すべき状況です。乳歯のむし歯は、成長の過程においても、食べる機能や会話する機能にも影響します。むし歯は1歳6か月から3歳頃までに家族の唾液から感染することが多いため、家族も定期的に歯科健診を行い、口の中を清潔に保った状態で育児を行うことが大切です。また乳歯がむし歯になると口の中でむし歯菌が増え、生えかわった永久歯もむし歯にかかりやすくなります。
子どもの健康な歯をつくるために必要なむし歯予防策としては、家族も定期歯科健診を受ける、砂糖を多く含むおやつやジュースなど過度に与えない、歯が生えたら仕上磨きを行う(定期的なフッ化物塗布とフッ化物配合歯磨剤の使用)などです。
歯周病について
支えている骨などの組織におこる病気です。歯と歯肉の境目に歯垢(プラーク)や歯石がたまると、その中にいる歯周病菌が歯肉に炎症を引きおこします。さらに、そこにさまざまな要因が加わると歯肉の出血や腫れが続き、歯を支える土台まで破壊され、歯がぐらぐらして痛くてかめなくなり、ついには歯が抜けてしまいます。
近年、歯周病は糖尿病と深く関わっており、全身の健康に影響を及ぼすことが分かってきました。歯周病は糖尿病の合併症の一つと言われており、糖尿病の人はそうでない人に比べ、2倍以上も歯周病にかかりやすいこと分かっています。また、早産・低出生体重児、肥満、血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)にも関与しています。歯の健康をいつまでも保つことは、からだ全体の健康を守ることにもつながります。
町では様々なライフステージに合わせて歯科保健対策を行っています
■歯科健診及びフッ化物塗布
幼児の健診時(1歳6か月・3歳児)に歯科健診を実施しています。なお、フッ化物塗布は希望するご家庭に実施しています。
■フッ化物洗口(ぷくぷくうがい)
町内の幼稚園・認定こども園・保育園の年長児は週5回法で実施し、小中学校は週1回法で連携して実施しています。
※希望するご家庭のみ実施しています。
■妊婦歯科健診
町に妊娠の届出をした妊婦を対象に、委託医療機関で、妊娠中に1回、妊婦歯科健診を実施しています。
受診票は、妊娠の届出の際に対象者へ配布しています。
詳しくはこちら
をご覧ください。
■歯周病検診
指定医療機関で歯周病検診を実施しています。
対象者(今年度40歳・50歳・60歳・70歳)には個別通知を令和5年4月に送付しています。
詳しくはこちら
をご覧ください。
■歯科口腔検診
後期高齢者医療保険加入者を対象に指定医療機関で健診を行っています。詳しくは広報2023年4月号をご確認ください。
この機会にぜひ自分の歯の健康管理を見直し、むし歯や歯周病の予防に努めましょう!